地震大国日本。
東京住まいの私としては近々くると言われている『首都直下地震』への不安があります。
いざという時のために準備しておきたい。
先日の東日本大震災の余震をきっかけに防災への備えについてもう一度見直してみようと思いました。
参考書籍は2015年に都から配布された『東京防災』。
これ、すごくわかりやすくて為になる内容が書いてあるんですよ。
手元にない方はHPでも閲覧できるのでチェックしてみて下さい。
首都直下地震とは?
首都直下地震の被害対策を検討してきた国の有識者会議は2013年12月19日、30年以内に70%の確率で起きるとされるマグニチュード(M)7級の地震で、最悪の場合、死者が2万3000人、経済被害が約95兆円に上るとの想定を発表した。
30年以内に70%とは、生きているうちに遭遇する確率高いですね。
東日本大震災のように震源地が東京でなくても帰宅困難になったりするので、用意することに越した事はないでしょう。
直接的な被害だけでなく集団パニックも無視できません。
今回のコロナウイルスでも、スーパーの棚から食料品、ティッシュなどが消えてしまったのは記憶に新しいですね。
転売屋、SNSでの噂の拡散、メディアの煽り報道。
予め予想しておくのは難しいけれど、しっかり備蓄をして、落ち着いて行動したいなあと思いました。
首都直下地震で何が起きるのか?
1)電力:発災直後は約5割の地域で停電。1週間以上不安定な状況が続く。
2)通信:固定電話・携帯電話とも、輻輳(ふくそう、混み合うこと)のため、9割の通話規制が1日以上継続。メールは遅配が生じる可能性。
3)上下水道:都区部で約5割が断水。約1割で下水道の使用ができない。
4)交通:地下鉄は1週間、私鉄・在来線は1か月程度、開通までに時間を要する可能性。 主要路線の道路啓開には、少なくとも1~2日を要し、その後、緊急交通路として使用。 都区部の一般道はガレキによる狭小、放置車両等の発生で深刻な交通麻痺が発生。
5)港湾:非耐震岸壁では、多くの施設で機能が確保できなくなり、復旧には数か月を要する。
5)燃料:油槽所・製油所において備蓄はあるものの、タンクローリーの不足、深刻な交通渋滞等により、非常用発電用の重油を含め、軽油、ガソリン等の消費者への供給が困難となる。
もし電気、水道、ガスが使えなくなってしまったら?
代替品についても考えなくてはなりません。
外出時に被災した場合、自宅に帰る方法、家族への連絡手段についても考える必要があります。
被災時の行動と備え
自宅で被災した場合
- 揺れが収まるまで机の下などに潜り、頭部を守る
- 部屋の窓、戸、玄関のドアを開けて入り口を確保
- 可能な限り火元を処理する(ブレーカーを落とす、ガスの元栓を閉める、ストーブなどのコンセントを抜く)
- 広域避難場所へ避難する
まずは自分の命を守ることが最優先。
そして火災防止対策。
首都直下地震の死因の約70%が『火災』と想定されています。
周りの人のためにも火元を処理しておきましょう。
最後に丈夫な建物もしくは物が落ちてこない広い場所への避難。
火災の発生を考慮して、少なくとも一晩は広域避難場所で過ごしたほうが安全のようです。
<事前の備え>
キャスター付き家具を固定する
自室の机はキャスター付きなので地震があったらガタガタ動きそうなんですよね。
隠れる予定の机が揺れては安心できない。
今のうちにキャスターストッパーで固定しておこうと思いました。
このストッパーは楽天、Amazonのキャスターストッパーでレビュー件数上位。
レビューを確認したところ「100均のものとは違う」「子供がベッドにダイブしてもびくともしない」「長く使えそう」と評判も良いようです。
半透明で目立たないのもインテリアの邪魔にならなくていいですね。
重い物の落下防止
プリンター、パソコン本体、ディスプレイの落下も気になります。
なので耐震マットを敷いておこうと思いました。
耐震マットと言うとゲル素材が人気ですが、長年使っていると加水分解で溶けてしまうことがあります。
使用年数を確認して定期的に交換しましょう。
震度7対応、洗って繰り返し使える、適応温度:-30℃~+80℃。
耐用年数は約5年。
レビューを確認したところ「震度6弱の大阪北部地震に耐えた」「北海道胆振東部地震に耐えた」など、被災者からの評判も良いようでした。
足を保護する
割れた陶器やガラスが飛散する可能性があります。
飛散した破片を踏まないために厚手のスリッパを用意しておくと良いでしょう。
~選び方のポイント~
その1、安全靴のJIS規格「JIS T8101」に該当している。
これにクリアしていると1,100ニュートン以上のクギの力にも耐えることができるようです。
その2、脱げにくい形状。
ゴムやマジックテープなどかかとを固定する機能があるといいでしょう。
1,100ニュートン耐踏抜き性試験クリア。
アルミシート内臓で寒さ対策にもなり、手洗いもできて衛生的。
折りたたんでコンパクトに収納することもできます。
レビューを確認したところ、実際にねじを撒いてその上を歩いてみた人もいるようです。「抵抗感はあったものの尖った感じはしない」とのこと。
「かかとがタオル地で履き心地よく普段遣い出来そう」という意見もありました。
暗くて見えない
夜中に被災した時のために懐中電灯は必須。
できれば両手を空けておけるヘッドライトが良いでしょう。
本体価格もそこそこ、単三電池1本なので交換も容易。
明るさは80ルーメン、点灯時間12時間と性能も十分。
可動式ヘッドで光の向きも調整できます。
メーカーは日本のライトメーカーGENTOS(ジェントス)。
実は私も持ってますがオンオフのみですがかえってシンプルで使いやすいです。
暗い室内で点灯すれば部屋の状況もぱっと分かりますし、2階から階段を見下ろすと1階まで照らしてくれます。
ランタンの変わりにはならないけど避難するには丁度いい明るさだと思います。
他にも準備しておくと良さそうなこと。
- 普段から外に出てもおかしくない寝間着を着ておく
- 電灯スイッチに蓄光テープを貼っておく
- 小物類を外に出しておかない
- メガネはメガネケースに入れる(予備メガネは厚底スリッパとともに袋に入れて枕元に置いておくと良さそう)
- 普段遣いバッグをすぐ持ち出せるようにしておく(スマホ・タブレットの充電、財布に現金補充、ハンカチを入れておく)
会社で被災した場合
- 揺れが収まるまで机の下に潜り、頭部を守る
- 揺れが収まるまで会社待機
- 帰宅する
都心部のビル街は耐震性が高く、火災にも強いので無理に帰ろうとせずにしばらく留まったほうが良いでしょう。
家と違い、会社で対策できることはあまりなさそうですが、会社用の防災袋を作っておくといいかもしれません。(「東京防災」に中身のサンプルあり)
また徒歩で帰宅する場合のことを考えて運動靴を履いて通勤、もしくは会社に運動靴を置くなどしておくと良いでしょう。
屋外で被災した場合
- 駅や地下街にいた場合は柱や建物のそばで待機
- ガラスや塀から離れつつ公園等の広い場所に避難する
バッグで頭をガードしつつ、建物の倒壊、落下物に注意して行動しましょう。
通勤経路にある広場について把握しておくことも大事。
駅や地下街では脱出口に人が殺到し怪我をする恐れがあるため、落ち着いて避難しましょう。
火災に遭遇した場合
- 小規模の火災であれば、初期消火を行う
- ハンカチで口鼻を覆い、低い姿勢で煙を吸わないように移動する
火が天井まで届くほどの勢いであれば諦めて避難をしたほうが良いようです。
防災グッズについて
用意するものは4つ
- 自宅備蓄:自宅待機用。ライフラインの復旧までに必要なもの。
- 会社用:会社で被災した時用。帰宅出来るまでに必要なもの。
- 持ち歩き用:屋外で被災した時用。無事帰宅するために必要なもの。
- 非常用持ち出し袋:自宅で被災した時用。避難場所で必要なもの。
『東京防災』にそれぞれのサンプルが載っているので参考にし、自分に合ったものを備えておきましょう。
まとめ
正直『東京防災』が配られた当時は「こんなことに無駄なお金使って」と不満に思ってました。
でも今見るとかなりタメになる情報が載っていてびっくり!
コロナ禍でアベノマスク、国民へのお願いとか脱力するようなものばかり見てきたからでしょうか。
こんなことで見直したくないですが、だいぶ立派なもののように思えてきましたよ。